【VGC2018 PJCS全国大会 ベスト16】パワープレーガルーラスタン

はじめまして。コウヘイと申します。この度PJCS2018でベスト16という成績を収めることができ,emolgame様からお声がかかったので,構築記事を執筆する運びとなりました。 rhguigrhughruhrguhr.png

構築経緯

2018 International Challenge January(以下,1月INC)で2位という成績を収めることができたガルーラ,ヒードラン,クレセリア,カプ・コケコ,カプ・レヒレ,テッカグヤの6体から考察を開始(この6体についての記事はWCS2018終了後に執筆しようと考えています)。 1月INCの構築は,相手のカプ・コケコに対して,めいそうクレセリアやこちらのカプ・コケコで強引に打開しようと考えていたおり,非常に不安定であった。それに加え,3月上旬にいかくガオガエンがVGC2018環境に参戦した影響で,苦手としていたかげふみゴチルゼルやはらだいこカビゴン,メガライボルト等の使用率が減少したのと引き換えに,今まで特にメタグロス構築に有効であったミストシードテッカグヤやめいそうクレセリアの活躍がし辛くなってしまった。また,カプ・コケコは,めいそうではないデンキZ持ちだったため,ねこだましで隣のポケモンのパフォーマンスを最大限に引き立てるガルーラ構築であるが故,デンキZを消費した後の制圧力の無さが1月INC後に気になり始めた。 1月INCで多くの勝利を積み上げることができた「強力な電気打点」,「S操作」,「トリックルーム構築と雨構築への耐性」の3つの要素は出来るだけ残しつつ,以上の課題の解決に数ヶ月間試行錯誤していた。 そんなある日,夕立さんの構築記事を拝見して,今までカプ・コケコとクレセリアの2体で行っていた役割をサンダー1体でまとめることができることを発見。しかも,サンダーはねっぷうを覚えることができるため,ヒードランをあまり刺さっていない構築に対して,炎打点欲しさにわざわざ選出する必要がなくなった。さらに,余った1枠にこだわりスカーフ持ちの特殊型の霊獣ランドロスを採用することで,カプ・コケコやゲンガー,ガオガエン,メタグロス等の処理に余裕が生まれ,また,特性のいかくにより,特にガルーラやカプ・レヒレの行動保障の確保にも繋がることができた。 最後に,テッカグヤの枠だが,「トリックルーム構築と雨構築への耐性」の両方を満たせるポケモンを発見することはなかなか難しく,PJCS2018の1週間前まではテッカグヤで臨もうと考えていた。そんな中,ガルーラ,サンダー,霊獣ランドロス,ヒードランを好んで使用していたましゅまろ。さんと去年の12月にフレ戦したときに,その構築に採用していたみがわりギルガルドに為す術なく負けてしまったことを思い出し,試しにテッカグヤの代わりに採用して試運転をしてみたところ,全ての歯車が噛み合ったので,以上の構築でPJCS2018に臨んだ。

個別解説

ガルーラ 性格:ようき 実数値:181-177-120-x-120-167 努力値:4-252-0-0-0-252 特性:きもったま→おやこあい 持ち物:ガルーラナイト 技構成:すてみタックル けたぐり ふいうち ねこだまし A:捨て身タックルを採用していることと火力を削りたくないため,振り切り。 S:カプ・テテフやメガバシャーモ,霊獣ランドロスに抜かれたくないこととメガリザードンに同速勝負を仕掛けられることを評価して最速。 ガルーラナイト:ガルーラがメガシンカするために必要。 きもったま:メガシンカする前にゲンガーやミミッキュ等のゴーストタイプの行動を猫騙しで止めたり,捨て身タックルでダメージを与えたりできるため。 すてみタックル:おんがえしややつあたりだとメガバシャーモに耐えられてしまうため。 けたぐり:ドレインパンチだと役割対象のガルーラやバンギラス,カビゴン等に入るダメージがあまり期待できない。裏を返せば,これらのポケモンに大きなダメージを与えることがこのポケモンの役割でもある。 ふいうち:メタグロスやゲンガー等に。アイアンヘッドやいわなだれ等による怯みのケアにもなる。 ねこだまし:このポケモンの最大の採用理由。 VGC2018ルールにおいて,メガ・非メガを問わずねこだましを覚える汎用性の高いポケモンは沢山いますが,7世代で弱体化を受けてもなお,私がメガシンカ枠を使用してまでガルーラを使い続けている理由は,役割がねこだましだけで止まらないからです。 耐久無振りでもZ技や一致弱点技以外で1撃で倒されることはあまりなく,耐久無振りのポケモンを高い素早さから1撃で倒せる程の火力を兼ね備えているのは,他のねこだましを覚えるポケモンでは到底達成することのできない単体性能を持っています。 つまり,威嚇等で役割が小さくなってもある程度の耐久があり,大体の攻撃に受け出し可能なので,一旦引っ込めても再展開しやすいことや,素早さの遅いガオガエンとは違い,残りHPが少なくてもねこだまし以外の選択肢が存在することがガルーラの大きな強みです。 サンダー 性格:おくびょう 実数値:167-x-105-176-110-167 努力値:12-0-0-244-0-252 特性:プレッシャー 持ち物:デンキZ 技構成:10まんボルト ねっぷう めざめるパワー(こおり) おいかぜ 配分の理由 千夜ちゃんぽけさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。 B:A177メガガルーラのすてみタックルを約84.48%で耐える。 D:C211メガリザードンYの晴れ補正のかえんほうしゃを13/16で耐える。 C:めざめるパワー(こおり)でH165D100の霊獣ランドロスを13/16で1発。 S:カプ・テテフやメガバシャーモ,霊獣ランドロスに抜かれたくないこととメガリザードンに同速勝負を仕掛けられることを評価して最速。こちらのメガガルーラと同速になってしまうのが懸念材料であるが,それよりも上記のことを最優先に考えた。 デンキZ:メガリザードンYやカプ・レヒレを1撃で倒したり,たとえ倒せなくとも後続(特にガルーラ)の圏内に入れるため。 プレッシャー:この特性しか使用できないため。霊獣ランドロスやカプ・テテフ,カプ・ブルル等の持ち物の判別やボーマンダの配分の判別ができる可能性がある。 10まんボルト:命中安定技。貴重な電気打点のため,外す可能性のあるかみなりは論外。 ねっぷう:カミツルギやメタグロス,カプ・ブルル等に打つ技。 めざめるパワー(こおり):この枠はみきり(まもる)でも良かったが,ギルガルドを採用したことで霊獣ランドロスに見せてしまった隙を埋めるため。PJCS2018のファイナリストが共にメガボーマンダを使用していたので,ますます切れない技になってしまった。 おいかぜ:このポケモンの最大の採用理由。 6世代や7世代におけるガルーラ+サンダー構築は,少なくとも一方が耐久に振っているイメージを私を含め,皆さんは抱いているかと思われます。しかし,構築経緯から理解して頂けるとは思いますが,サンダーはカプコケコとクレセリアが担っていた役割を引き継いでいるため,最速型の3ウエポンでの運用となっています。相手の固定概念を逆手に取って,数的有利や両縛りの関係をいとも簡単に作れた時は,とても快感でした。 ヒードラン 性格:ひかえめ 実数値:168-x-127-198-127-129 努力値:12-0-4-236-4-252 特性:もらいび 持ち物:シュカのみ 技構成:ねっぷう だいちのちから みがわり まもる 配分の理由 H:みがわりのHPが1でも欲しいため,違和感を覚えるが4nを採用。 B:A197メガメタグロスのじだんだのダメージが減るため。 C:11n。刺さっている構築に出したいため,火力は出来るだけ欲しい。 S:最速ペリッパー+1。個人的にこだわりスカーフを持っていない性格がおくびょうのヒードランは机上論だと考えている。 シュカのみ:相手の地面技に対して行動保証を持つため。しかし,あまりにも耐久を削りすぎて,少し削られただけでも地面技で縛られてしまうのは本末転倒であることを今更ながら理解したため,素早さが速ければ良いものではないと実感した。 もらいび:この特性しか使用できないため。 ねっぷう:この枠は普通かえんほうしゃだが,PJCS2018参加者の全てのメタグロスは耐久型だと決めつけていたので,結局耐えられるのならば,範囲技を打って総合的に上回るダメージを与えた方が良いという判断を下した。 だいちのちから:ミラーやねっぷうが入らない相手に打つ優秀なサブウエポン。 みがわり:ガルーラのねこだましに合わせたり,ヒードランに有効打がない相手に対して非常に有効な技。 まもる:縛られやすいポケモンであるため。 この枠は,PJCS2018の前日までウルガモスと悩んでいましたが,ウルガモスの扱い方に自信がなかったこと,リザードンに負けるのは嫌だったことからヒードランを選択しました。 結果的には,予選のスイスドローで対戦したキヌガワさんと決勝トーナメント1回戦で対戦したナカジマさんの構築にヒードランが刺さっていたので,変更しなくて良かったです(リザードンには当たりませんでしたが)。 しかし,PJCS2018でガルーラを使用していた数人のプレイヤーと直接話す機会があり,どの人もヒードランの現環境での立ち位置に疑問視されていらっしゃったので,この構築をベースにWCS2018に臨むならば,まずこの枠を変更する必要があると今のところ考えています。 ランドロス(れいじゅうフォルム) 性格:おっとり 実数値:165-166-99-171-101-143 努力値:4-4-0-244-4-252 特性:いかく 持ち物:こだわりスカーフ 技構成:だいちのちから ヘドロばくだん ばかぢから めざめるパワー(こおり) 配分の理由 てるるんさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。 D:C172霊獣ランドロスのめざめるパワー(こおり)を7/16で耐える。 C:めざめるパワー(こおり)でH164D101(C182カプ・テテフのサイコフィールド補正サイコキネシス確定耐え)の霊獣ランドロスを11/16で1発。 S:ミラー意識。 おっとり:ばかぢからの火力が欲しかったことと霊獣ランドロスをどのポケモンと並べてもダウンロードでAが上がるようにしたかったため。この性格をおすすめして下さったジュニオさんには大変感謝しております。 こだわりスカーフ:カプ・コケコやメガゲンガー,こだわりスカーフを持ったカプ・ブルル等に対して先制したいため。 いかく:この特性しか使用できないため。 だいちのちから:メインウエポン。地震と違って「味方を巻き込まない」,「威嚇で誤魔化されない」,「グラスフィールドで誤魔化されない」の以上3点が大変優秀。 ヘドロばくだん:主にフェアリータイプに対して。相手のカプ・ブルルへの安易な交代を許さない。 ばかぢから:メガガルーラやポリゴン2,バンギラス等に対しての最高打点。 めざめるパワー(こおり):ミラーやメガボーマンダに対して。 私は,今までガルーラ構築での霊獣ランドロスを上手く扱うことができなかったので,相手の電気アタッカーや物理アタッカーにやや受け身のプレイングをせざるを得ませんでしたが,それは物理型だったからであって,特殊型ならば上手く扱えると3月下旬に特殊型の霊獣ランドロスが流行して以降,考えていました。 特殊型の霊獣ランドロスの欠点であるメガリザードンYへの打点は最速サンダーと最速ガルーラ,耐性はヒードランが担っているため,迷わず岩技の不採用に踏み切ることができました。 相手の保守的な行動が読める時や霊獣ランドロスを大事にしたい時に使うとんぼがえりも欲しいですが,どの技も切れないので,悩んでいるところです。 最後に,この個体を提供して下さったさきえさんには多大なる感謝の意を表します。 ギルガルド 性格:ひかえめ 実数値:157-63-170-110-170-93 (シールドフォルム)     157-153-70-220-70-93  (ブレードフォルム) 努力値:172-0-0-236-0-100 特性:バトルスイッチ 持ち物:ゴーストZ 技構成:シャドーボール せいなるつるぎ みがわり キングシールド 配分の理由 H:4n+1。 C:11n。ギルガルドの攻撃に受け出しするポケモン(ガオガエンやカプ・レヒレ,サンダー等)に出来るだけダメージを入れて受けを崩壊させるため。 S:追い風込み最速メガメタグロス抜き調整(90)+3 ひかえめ:確かにせいなるつるぎの火力は欲しいが,耐久に性格の下降補正をかけてしまうと,みがわりを残せる可能性が減ってしまうため。 ゴーストZ:この構築で厄介なめいそうカプ・レヒレやサンダー,メガラグラージ,メガボーマンダ等に大きなダメージを与えることができるため。元々単体性能が高いポケモンであるため,Z技を守られたり,半減で受け出しされたりしてもその後のプレイング次第で巻き返せることがある。 バトルスイッチ:この特性しか使用できないため。 シャドーボール:Zのベース技。元々の特殊攻撃が高いのでZクリスタルを消費せずとも,かなりのダメージが期待できる。 せいなるつるぎ:ガオガエンやキリキザンを意識した技。この枠はどくどくと迷ったが,PJCS2018は1戦15分のため,どくどくでは倒しきれないと判断した。 みがわり:Z技の大きな圧力や高耐久により,みがわりを残しやすく,ギルガルドの行動回数を跳ね上げることができる技。また,キングシールドで防ぐことが出来ない補助技も守ることができ,ギルガルドとはとても相性が良い。 キングシールド:追加効果のAランクを2段階下げることが優秀で,メガメタグロスのじだんだやガオガエンのフレアドライブ,バンギラスのかみくだく等のギルガルドが受けたくない接触技の選択を相手に躊躇わせることができる。 この構築のMVP。ガルーラのねこだましや有利対面で積極的にみがわりを残し,PJCS2018で勝った対戦は,全てみがわりギルガルドによる崩しからでした。以前までこの構築が手を焼いていたカミツルギやゲンガー,ゴチルゼルに余裕を持ったプレイングを行うことができたのはとても大きかったです。 カプ・レヒレ 性格:ひかえめ 実数値:146-x-136-160-151-137 努力値:4-0-4-244-4-252 特性:ミストメーカー 持ち物:こだわりメガネ 技構成:ムーンフォース だくりゅう くろいきり トリック 配分の理由 C:H177D150カプ・レヒレをムーンフォースで高乱数で2発(91.4%)。C161なら98.4%で2発なので,C161の方が良い。 S:耐久サンダーの上を確実に取りたいため,準速を選択。これより速いサンダーと分かったら,ガルーラの攻撃で押していけば良い。 こだわりメガネ:個人的にカプ・レヒレの攻撃はC+1の状態で初めて役割が持てると考えている。しかし,私はめいそう型の扱いに自信がないため,消去法でこだわりメガネを選択。このことにより,くろいきりとトリックを違和感を覚えることなく,採用することができる。 ミストメーカー:この特性しか使用できないため。サンダーや霊獣ランドロス,カプ・ブルル,バンギラス等の持ち物や配分の判別の手がかりとなる。 ムーンフォース:追加効果も狙える優秀なメインウエポン。この構築でマジカルシャインを選択したいポケモンは,だくりゅうで事足りているため,不採用。 だくりゅう:命中不安が気になるが,VGC2018ルールでねっとうを選択している余裕はないと個人的に考えている。 くろいきり:はらだいこカビゴンやマリルリ,不意の能力上昇への対応。ガルーラのねこだましが非常に頼もしい。 トリック:テッカグヤやクレセリア,ラッキー等の時間をかけて詰めていくポケモンに対して。 実際にPJCS2018では,ヒコウZトゲキッス+いかりのつぼワルビアル構築と対戦して,カプ・レヒレのくろいきりのお蔭で何とか勝利することができました。残念ながら,今回は準速が生きた対戦はありませんでしたが,多くのPJCS2018参加者の構築記事を拝見してみたところ,準速で臨んで良かったと考えています。

選出

基本選出1 先発 後発+(相手のPTに応じて1体)
序盤に,相手の固定概念を利用して数的有利を取ったり,追い風で両縛りを作ったりします。追い風が決まってガルーラの役割が小さくなったと感じたら,カプ・レヒレやもう1体のポケモンに交代して上から高火力の技を押し付けていきます。 基本選出2 先発+oror
後発 (状況に応じて2体) メタグロス構築やカプ・テテフ+アギルダー構築等のカプ・レヒレやヒードランギルガルドの攻撃が通りやすい構築への選出。メタグロスのアイアンヘッドの怯みは勘弁して下さい・・・。 基本選出3 先発+or
後発+(状況に応じて1体)
カプ・コケコが先発に繰り出されそうな構築に対しての選出。ガオガエン等のねこだましを覚えるポケモンがいたらガルーラで,それ以外ならサンダーを選出します。霊獣ランドロスが相手の構築にどれ程の負担をかけるかが勝敗を左右します。

雑感

1月INCで予選を抜けてPJCS2018まで多くの時間があったにもかかわらず,負けた対戦はプレイングミスやダメージ感覚の欠如が主な原因で,WCS2018Day1の権利は獲得することはできましたが,実力不足を痛感する悔しい結果に終わりました。 WCS2018には参加する予定なので,納得のいく結果が残せるようにそれまでにできる限りの努力をしたいと思います。 最後に,調整に付き合って下さった方,現地やTwitterで応援して下さった方にこの場を借りて多大なる感謝の意を表します。 ここまで読んで下さり,ありがとうございました。

執筆者

3ZdKwUgF_400x400.jpeg コウヘイ  ポケモンやってます。 World Cup of VGC 2016 日本代表。 インターネット大会「2018 International Challenge(JAN)」2位。「PJCS2018」ベスト16(WCS2018Day1出場権獲得)。 他の成績は下記のブログのトップで。 完全に趣味でつぶやいているので、ご容赦を。

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